ここでは、ポイントクラウドを使ったビルアセットを紹介する。ポイントクラウドにビルのパーツをインスタンスすることで、通常コピーよりも軽いビルアセットの作成が可能。
使用したバージョン: 15.5.588
HDA ファイルへのリンクは一番下にあり。
1. アセットのインストールおよび確認
- pc_building.hda を (Windows の場合) My Documents/houdini15.5/otls に格納。
- .hda のインストール先の詳細はこちらにあり。
- Houdini を起動。
- pc_building.hda が正しく認識されている場合、ビューポートで TAB キーを押せば、Digital Assets サブメニュー以下に PC Building というメニュー項目があるはず。
2. ビルの作成
- このアセットである PC Building を実行、Enter キーを押して確定。
- ネットワークビューに<ユーザ名>_pc_building1 というノードが出来るが、ビューポートには何も表示されない。
このノードは以降 pc_building1 とする。 - Create シェルフの Curve ツールを使い、カーブを出来るだけ大きめに描く。
- Enter キーを押して確定。
- ビューポート上部のツールバーの中央部にある Close のトグルを押してカーブを閉じても良い。
- ネットワークビューで pc_building1 ノードを選択、パラメータビューに pc_building1 のパラメータが表示されるようにする。
- 上記の状態で curve_object1を掴んで、pc_building1 の Object1 パラメータフィールドにドラッグ&ドロップする。
結果ここのパラメータは /obj/curve_object1 となり、ビューポートには、ビルが出現する。
ズームアウトした状態。 - pc_building1 の Length パラメータを 10 にした状態。
20にすればさらに伸びる。 - Create シェルフから Circle を実行。ビューポート上部のツールバーで、
- Primitive Type を NURBS に
- Orientation を ZX Plane に
- Radius を 10 と 10 に
- この /obj/circle_object1 を pc_building1 ノードの Object1 パラメータに接続。ビルは以下のように変形される。
他のノードを接続したり、カーブを編集したりすれば、編集に応じてビルの形が変わる。
まとめ
- ネットワークビューの pc_building1 ノード上で RMB->Allow Editing of Contents を実行。ノードをアンロックする。
- ダブルクリックするなり、i キーを押すなりして pc_building1 ノード内に入る。
- ノードの配置通り、大まかに3つに分けることが出来る。
- 左側: 各パーツ、すべて非表示状態
- LowerWindow (1階部分の窓)
- UpperWindow (2階以上の窓)
- Crown (ひさし)
- 中央: ビル生成のための主要要素、非表示状態
- input_curve (入力カーブをとってくるノード)
- PointGenerator (ポイントクラウド生成ノード)
- 右: ビルの表示要素、表示されている
- Corners (ビルの角になる部分)
- Roof (屋根)
- instance1(窓2種類、ひさしを、ポイントクラウドを元にインスタンスした結果)
- 左側: 各パーツ、すべて非表示状態
- 左側の各パーツは、それぞれモデリングされたジオメトリ。Houdiniでプロシージャルにモデリングされていても良いし、他で作った形状データを File ノードを経由して持ってきても良い。
- 中央の PointGenerator がこのアセットの肝。入力カーブを元にポイントクラウドを縦に生成、line2 ノードが高さを決定している。それぞれのポイントに対し name 文字列アトリビュートを作成。高さによって、アトリビュートの値を LowerWindow, UpperWindow, Crown のいずれかに設定している。
- 右側の instance1 ノード内の attribwrangle1 が name アトリビュートの値を元に、どのパーツがインスタンスされるかを決定している。
- Corner は元カーブの頂点付近を (carve ノード)で切り離し、それを単純にビルの高さに PolyExtrude している。
- シーンファイル: pc_building.zip (104KB)
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