Houdini は毎日ビルドされており、常に最新ビルドをダウンロードして使うことが可能。このビルドをデイリービルドと呼ぶ。これとは別に月に一度プロダクションビルドと呼ばれるビルドがリリースされる (二つのビルドの違いの詳細はこちら)。
Journal を活用することで Houdini のビルドの変更点を知ることが出来る。ここでは、その基本的な使い方を紹介する。
0. Houdini のビルド番号
Houdini のビルド番号は、H20.0.547 などと、メジャーバージョン番号(20)、マイナーバージョン番号(0)、ビルド番号(547)の三つで成り立っている。このうちビルド番号である 547 は Houdini 20 の最初のビルドから547番目という意味。つまり547日後のビルド。100違うと、3か月以上経っているということで、機能部分次第ではかなり違う。
1. Journal へのアクセス
Journal にアクセスするには、www.sidefx.com/ja の「サポート」メニューの 「Changelog / Journal (英語)」を選択する。
2. プロダクションビルド間の差分を見る
例えば、一つ前のプロダクションビルド 16.5.496 と最新のプロダクションビルド 16.5.536 では何が変わったのかを知りたいのであれば、
- Version に 16.5
- From Build 496
- To Build に 536
3. Show Versions, Show Compatibility
Show Compatibility
Show Versions をオフにし、Show Compatibility をオンのままにして Submit すると、上から2番目にあるような背景が黄色いものだけが表示される。これらは、過去のビルドとは挙動が変わったことを示している。スクリプトや過去のアセットとの互換性で注意が必要なものを知るのに便利。
上記の内容は、「Houdini Education (教育版) のライセンス形態が変わり、教育版を起動するのに Houdini FX Non-Commercial は不要になったが、既存ライセンスに変更は不要」というということを伝えている。
Show Versions
Show Versions をオンにし、Show Compatibility をオフにすると、黄色い背景のログが表示されない。あまり便利ではないかもしれない。
Show Versions と Show Compatibility の両方をオフにすると何も表示されない。
4. 自分の興味のある機能部分のみを調べる
Journal のプルダウンを使って、過去のバージョンを対象に差分をみていくことも可能。例えば、Houdini 16.0 とすれば、Houdini 16.0 ベースのログを表示可能。
カテゴリーのプルダウンで Houdini の機能群を元に差分を絞ることが可能。例えば、Mantra を選択すれば、Mantra に関する変更部分のみ表示可能。
Keywords に検索したいキーワードを入力して検索することも可能。例えば、Alembic と入力して SUBMIT すれば、Alembic 関連の修正点を表示することが可能。
デイリービルドのインストールには過去ビルドのアンインストールは不要。よって、失うものは (ディスクスペース以外) 何もない。
- デイリービルドをインストールする際には License Tools はインストールしないのが良いと思う。プロダクションビルドをインストールする際にライセンスツールも更新していくのが良い。
なおJournal の内容はすべて英語。日本語化の予定はない。
巷には、ジャーナル (https://www.sidefx.com/ja/changelog/) をブラウザ起動時のデフォルトページにしている人もいるらしい。
最終更新: 2023-12-19
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