ここでは Houdini の Pose Space Deformer (PSD) の設定について簡単に説明する。
使用したビルド: Houdini 17.5.258
シーンファイルへのリンクは一番下にあり。
0. シーン設定
- test_arm_basic.hip を開く。
腕の形のチューブを2本のボーンでコントロールしているリグが表示される。
タイムラインをスクラブしたり再生ボタンを押せば、アニメーションの設定がついているのが分かる。 - Object レベルでのノードは以下の通り。
tube1 がスキン形状、chain_root1 がルート、chain_bone1 が上腕、chain_bone2 が下腕と理解すれば良い。
1. ポーズベースデフォーマの設定
- Network Editor で tube1 の中に入る。
大枠では、tube1 (シリンダ) が edit1 で変形され、それに対し biharmonic キャプチャが行われていると理解すれば良い。ただし、鍵になるのは、最下流の bondeform1 の一つ上の attribcreate1。これが Rest Geometry として扱われる。 - 1 フレーム目に戻り、パラメータペーン右端の '+' -> New Pane Tab Type -> Pose-Space Deform を実行。
3つのボタンのあるパネルが表示される。- Edit Existing PSD: 既にシーンに設定された PSD があるときにこれをクリックする。
- Create Rigging PSD: リギング中に PSD を設定する時にこれをクリックする。
- Create Shot-Finaling PSD: 既にスキニングが終了しているものを微調整する際に使用。
- ここでは Creating Rigging PSD をクリックして先に進むと、難解に見える次のパネルが表示される。
ここで行うことは、デフォメーションの元形状となる Rest Geometry と Driver (Maya の Set Driven Key のドライバみたいなもの) を設定すること。 - Select Rest Geometry 脇の '+' に似たアイコンをクリック、Choose Operator ウィンドウで /obj/tube1/attribcreate1 を選択。
- このノード(もしくはここまでのネットワーク)がレストジオメトリとして扱われる。
- Add Driver ボタンをクリックして表示される Add Driver パネルで、
- Accept を押して閉じる。
- ここまでで Create Rigging PSD ウィンドウは以下のようになる。
Driver は複数追加しても良い。例えば、 chain_root1 の Translate をドライバとして追加すれば、ルートの移動によりコントロールすることも可能。 - ここでは Accept を押してこのパネルを閉じて先に進む。すると Pose-Space Deform パネルは以下のようになっている。
ここにポーズを好きなだけ追加していくことになる。
2. ポーズの追加
- 例えば 24フレーム目ぐらいでポーズを追加する場合、タイムラインで24フレーム目に移動し、Add Pose Shape ボタンをクリックする。
rest_poseshape に poseshape1 が追加されたことが分かる。 - 左側中央の Edit Shape ボタンをクリックし、ビューポートでブラシツールを使って poseshape1 スキン形状を編集していく。
- 編集に満足したら必ず Done ボタンをクリックして作業を終了する。
- 他のフレームに移り、同じ要領で編集作業を続けていくことが可能。
3. PSD ノードネットワークの構成
- ここまでの作業で /obj/tube1 の中は以下のようなノード構成になった。
- attribcreate1 と bonedform1 の間に PSD ネットワークが追加された。
- PSD_PoseShape というサブネットワークが追加された。
- PSD_Poses という CHOP ネットワークが追加された。
- attribcreate1 と bonedform1 の間に挿入されたネットワークでは、
- rigging_psd_import が PSD_PoseShapes 内の最下流からデータを持ってくる。
- rigging_psd が設定した PSD のオン・オフを決める。 Pose-Space Deform パネルの ON|OFF トグルでこのノードがバイパスされるか否かを決定する。
- psd_combine は複数のドライバが設定された場合にそれらをまとめる。
- PSD_PoseShape サブネットワークでは、
- PSD_Poses CHOP ネットワークでは、
rigging_psd_drivers (左上)でドライバのアニメーションデータを抽出し、それらをポーズのデータとして Stash ノードに格納している。
4. PSD が設定されたファイルを読む。
- test_arm_psd_shot.hip を開く。
- Pose-Space Deformer パネルに行き、最初のボタン Edit Existing PSD をクリックする。
- Choose An Existing PSD Node 以下で /obj/tube1/shot_finaling_psd を選択し、Accept をクリック。
- ここで使われている PSD は Shot-Finaling PSD。ただし、ネットワークの構成は Rigging PSD とほぼ同じ。
- 編集方法もほぼ同じで、このシーンファイルでは、腕を曲げた時の間接のスキニングのを調整している。
シーンファイル
h175_psd.zip 356KB
- test_arm_basic.hip: 元になっている PSD 設定の無いファイル
- test_arm_psd_rigging.hip: Rigging PSD を一つ施したファイル
- test_arm_psd_rigging_2drivers.hip: Rigging PSD を二つ施したファイル
- test_arm_psd_shot.hip: hot-Finaling PSD を設定したファイル。
最終更新: 2020-11-16
Спасибо
返信削除Добро пожаловать :)
削除感谢分享
返信削除不客气
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