HDA (Houdini Digital Asset) を作成して .bgeo ファイルフォーマットを Maya に読み込む方法を紹介する。
使用したバージョン: Houdini 15.5.565 (15.5.511以降必須)
Maya 2015 SP5
1. 連番 .bgeo ファイル作成
- Houdini を起動。
- Ocean FX シェルフから Ocean Wave をクリック。
- ネットワークエディタで /obj/ocean_surface の中に行く、 ocean_preview ノードの出力から ROP Output Driver ノードを作成。
rop_geometry1 ノードが出来る。 - Output File (出力ファイル名) のところで、出力先ディレクトリを指定しつつ、ファイル名を
waveform_$F3.bgeo.sc
などとする。- $F はフレーム番号を整数で表す変数。$F3 とすることで、フレーム番号が常に3桁で書かれる。
- 拡張子最後の .sc は BLOSC 圧縮。高速で圧縮効率が良い。
- rop_geometry1 の Valid Frame Range を "Render Frame Range" としてから Save to Disk ボタンを押してファイルを書き出す。
- これで 240枚の .bgeo.sc ファイルが書き出された。
2. HDA 作成
- ネットワークエディタで /obj レベルに戻り、Geometry ノードを作成。この前に File->New をしても良いし、しなくとも良い。
- geo1 ノードが出来る。
- geo1 ノードの中に入り、そこにある file1 ノードを選択し、Create subnet from selected ボタン ()をクリック。
- subnet1 ノードが出来、その中に file1 が格納される。
- subnet1 を fileimport などわかり易い名前に変更。
- fileimport ノード上で RMB->Create Digital Asset... を実行。
表示されるダイアログで、- Operator Name を fileimport
- Operator Label を File Import
- Save to Library を $HOME/Desktop/fileimport.hda (つまりはデスクトップに保存)
- 新たに表示される Edit Operator Type Properties ウィンドウで、Parameters タブに行く。
- またネットワークエディタで、fileimport ノード内に入り、file1 ノードを選択。
- file1 の Geometry File パラメータをクリック、そのまま Edit Operator Type Properties ウィンドウの中央の部分までドラッグしてドロップ。
- これで Geometry File が HDA に露出され、変更可能なパラメータとなる。
- Edit Operator Type Properties ウィンドウの右側、Parameter Description で、 Browse Mode を Read Only とする。
- こうすることで、この HDA をMaya などに持ち込んだ場合でも、表示されるファイルブラウザは読み込み専用となる。
- Accept ボタンを押して、このパネルを閉じ、アセットの作成を終了する。
3. Maya で読み込み
Maya に Houdini Engine がインストールされている前提で以下を進める。Maya への Houdini Engine プラグインのインストール、基本的な使い方についてはこちらを参照してください。
- Maya の Houdini Engine メニューから、Load Asset を実行。開いたファイルブラウザで、作成した HDA (fileimport.hda) を選択してロードする。
- アトリビュートエディタで、Inputs 以下 Geometry File 横の "..." ボタンをクリック、ファイルブラウザを操作して、書き出した .bgeo.sc ファイルの最初のファイル waveform_001.bgeo.sc を選択。
- 表示されたファイル名の waveform_001.bgeo.sc の 001 の部分を $F3 と書き換え、ファイル名が Houdini を指定した形式、
waveform_$F3.bgeo.sc
とする。 - これで Houdini から出力した連番ファイル形状が読み込まれるのが確認できる。
まとめ
- File ノードを HDA 化することで Maya に Houdiniが書き出せる (なおかつMayaが認識できる形状タイプ、ポリゴンなど) を読み込むことが出来る。
- Geometry File パラメータを HDA に使う場合には、Browse Mode を Read Only にする。Read and Write (デフォルト)だと読み込もうとしたときに以下のちょっと恐ろしいダイアログが表示される。
Yes を押しても問題ないが、押すには勇気がいる。- Browse Mode は 15.5.511 以降で対応。
- ファイルを一つ読んだ後、連番を読み込むように変更するには、$F3などの変数を使用する。Mayaの中でもFileノードは変数を認識することが出来る。
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