ここでは、AMD Radeon ProRender を Houdini / Solaris への導入について説明する。ProRender は AMD 社製の無償 GPU レンダラーだが、OpenCL で書かれているため、NVIDIA GPU でも動作可能。勿論 Houdini Apprentice でも動作する。
なお、これは Houdini Apprentice Advent Calendar 2020 の 24日目の記事です。
- Houdini 18.5.408 Python 2.7 (Windows 10)
1. ダウンロード
Houdini 18.5 対応の ProRender のダウンロードは Github から行う。
- Houdini 18.5 (Python2.7) の Windows 版を使っている場合は、hdRpr-2.0.13-Houdini-18.5.408-py2.7-Windows.tar.gz をダウンロードする。
- .tar.gz の解凍には 7-zip などを使って2度解凍するか、Cygwin で
$ tar xvzf hdRpr-2.0.13-Houdini-18.5.408-py2.7-Windows.tar.gz
とすれば一発で解凍できる。
2. Package ファイル
Houdini では Package ファイルを使ってモジュールのロード・アンロードを管理している。これを正しく設定することで ProRender が正しく認識出るようになる。
- 該当する Package ファイルの詳細はここにあるが、以下のように記述し、ProRender.json というファイル名で ~/houdini18.5/packages/ に保存する。
{ "env": [ {"RPR":"D:/SideFX/HoudiniFiles/amd/prorender/hdRpr-2.0.13-Houdini-18.5.408-py2.7-Windows"}, {"HOUDINI_PATH":"$RPR/houdini"}, {"PATH":"$RPR/lib"}, {"PYTHONPATH":"$RPR/lib/python"} ] }
- RPR に続くパスを使っている環境に合わせて調整する。
- なお、2.0.13 以前 (2020年11月前半頃) の説明に使われていた ProRender.json には、PYTHONPATH の定義がない場合があり、そのままだと使えないので注意が必要。
3. 動作確認
ProRender.json を正しく配置したら、Houdini を起動して動作確認を行う。
- Houdini 18.5 を起動する。
- ネットワークエディタで /stage に行ってから、ビューポート右上の Persp をクリックしプルダウンメニューを表示。
- /stage 内で TAB->Sphere (sphere1) それから TAB->Light (light1) の順でノードを作成し、sphere1 の出力を light1 の入力に接続、表示フラグを light1 に合せる。
- ビューポートでマニピュレータを使い、ライトが球体を照らすよう位置を調整し、ビューポートのレンダラーを RPR に変更する。
- カクカクしたジオメトリを滑らかにするには、 Render Geometry Settings ノードを sphere1 の下に挿入して、RPR タブ以下の Subdivision Level を Set or Create として 値を2なり3なりに上げる。
4. マテリアルおよびライティングのさらなる設定
マテリアルやライティングの詳細設定は Solaris/USD の設定に準じる。よって、例えば、KARMA シェーディング理論のチュートリアルファイルを使って行うことも可能。
- 上記ページの「シェーダボットシーンファイルのダウンロード」をクリックしてシーンファイルをダウンロード。
- .zip ファイルを解凍して、シーンファイル (shaderbot_v001.hiplc)を開く。
- ProRender でレンダリングする際には、ネットワーク最下流の Karma ノードではなく、一つ上の Rim_Select に表示フラグを合わせる。
レンダリングが終われば、この通り。
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