2020年5月の Houdini Hive Worldwide での Robert Magee による Maya to Houdini Transition Guide では、Maya と Houdini で同じモデリング操作を紹介しているが、この中で17分過ぎから紹介される Sub-D スムーズ化のホットキーが日本語キーボードの場合、そのままでは動かない。ここでは、その理由と回避策を説明する。
使用したビルド:
- Houdini 19.0.561 (過去のビルドでもおそらく同じ)
1. 原因
このビデオでは、上記の画像のように
- サブディビジョンサーフェス (SubD) 表示オン: Shift+'+'
- サブディビジョンサーフェス (SubD) 表示オフ: Shift+'-'
- SubD 表示オン: Shift+'='
- SubD 表示オフ: Shift+'-'
US キーボードと日本語キーボードのキー配列の違いは ITmedia News によるこの画像が分かり易い。
2. Hotkey Editor
実際に Houdini がどのキー (文字) を要求しているかは、Hotkey Editor で調べることが出来る。Hotkey Editor は Edit->Hotkey... で開く。
- 試しに Hotkey Editor で右上の Search... に '=' を入力すると以下のように9つのアクションがリストされるが、SubD に関連するものはない。
- H19.0 では代わりに '+' を入力すると、"Turn On Viewport Subdivision" が Action 以下にリストされているのがわかる。H20 では、"Shift+=" とタイプしないと出て来ない。
- 同様に表示のオフは H19 では (Shift+) '-' ではなく、'_' (アンダースコア) だとわかる。H20 では、"Shift-=" とタイプしないと出て来ない。
- ちなみに H20 では逆引きが可能。つまり "Turn On Viewport Subdivision" ないし "Turn Off Viewport Subdivision" のいずれか、またはその一部の文字列の入力で検索することができる。
つまり、オン・オフともに、Shiftキーとの組み合わせではなく、'+' と '_' (アンダースコア) の二つで切り替えられることがわかる。これは、日本語キーボードでは、ローマ字入力モードで Shift+「れ」と Shift+「ろ」ということになり、実際この二つで切り替えらる。
3. Wrangle の VEXpression エディタ
Attribute Wrangle などの VEXpression エディタでもホットキーにより文字の大きさの変更が可能。カーソルをエディタに合わせた状態で、英語キーボードでの以下のキーで大きさの変更が可能。
日本語キーボードの場合は、
- Hotkey Editor で変更:
上記の例と同様、ホットキーを変更する。つまり Zoom In は Ctrl + 「れ」 で Zoom Out は Ctrl+「ろ」 など。 - 日本語キーボード上で US キー配列を強制する (この下)。
その他注意事項
- ビューポートに作用するホットキーを使うにはカーソルがビューポート上にある必要がある。
- 別の回避策として
- 日本語キーボード上で US キー配列を強制する
Windows の Language 設定に行き、キーボードに対し、 English (United States) を追加する。こうすれば ENG を選択したときに(ソフト) USキー配列になり、キーボード上の刻印とは無関係に英語キーと同じ要領でキーが使える。 - 英語キーボードを使う
- 「英語キーボード」の根強い人気が続く理由 ITmedia News
- 日本語キーボード上で US キー配列を強制する
- Mac の日本語キーボードでは Delete キーがない場合がある。その場合、こちらを参照。
リンク
- Importing hotkeys from H20 into H20.5 (SideFX フォーラム)
- Houdini Hive Worldwide Maya to Houdini Transition Guide (英語字幕ファイルダウンロード可能)
- 「英語キーボード」の根強い人気が続く理由 ITmedia News
最終更新: 2024-07-17
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